Martin D35
トラスロッドの無い1975年製D35。
音質向上のご依頼でした。
ナットの交換
◯元の状態
◯ナイフを挿し入れて塗膜に切れ込み
◯ナットの取り外し
◯専用のノミとヤスリで残った接着剤を取り除く
◯接着面を整える
◯ナットを新たに成型
◯ラフに成型しておく
◯指板R【14"R】にあわせて各弦の溝を切削
◯表面を研磨して完了
サドルの交換
◯元の状態
◯サドル材を用意
◯サドルの溝に合う様に成型
◯頂点Rを【10"R】に設定して切削
◯高さを調整
◯オクターブ位置を罫書く
◯罫書き線に合わせて切削・研磨して完了
弦の導出口を調整
◯専用のヤスリで弦の導出口を修正
◯ブリッジピンホールの修正
◯リーマーで円の外周はそのままに内部テーパーを修正
◯修正完了
◯弦を取り付け時の導出口の様子
クリーニング
◯フレットのクリーニング
完了
Martinのトラスロッド無しモデルの特徴は独特の暖かみのある音質だと考えます。
また今回はMatin特有の直進性のある音質との同居が調整のテーマでした。
ナットとサドルの交換というシンプルな作業内容でしたが暖かみのある音質の中に繊細さと分離の良さを併せ持つ音質に行き着いたと思います。