K.Yairi YW800
とても弾き込んだ感じのK.Yairi YW800。
今回は既存モデルであるMartin レスターフラットモデルと同じデザインにてピックガードを作製します。
ピックガードの取り外し
◯シリコン製の自作ナイフを差し込みピックガードを取り外す
◯接着剤を各種溶液を含浸させて取り除く
テンプレートの作製
◯サウンドホールに基準のセンター出しをしておく
◯ブリッジ上辺はストレートではないので型取りゲージで湾曲をコピー
◯厚紙に罫書きカットしておく
◯モニター上でリサイズしてプリントアウト
◯おおまかにカットしておく
◯画像をMDFに貼り付けてバンドソーでカット
◯実際にあてはめながら輪郭を整える
この作業で成否が決まるので慎重に行います。
画像からわかる通り、このピックガードは【ネックエンド】【ロゼッタ】【ブリッジ】と全ての形状がぴったりとフィットする必要があります。
参考にしたMartinとブリッジの位置やネックエンドの輪郭が微妙に違います。
元画像を参考に全ての辺をフリーハンドで仕上げるたいへんな作業となってしまいました。
◯テンプレート完成
接着面の整地
◯元のピックガード周囲に塗装跡(段差)が残っています
◯各種スクレイパーにて塗料を削っていく
◯完全なストレートは出ないので接着面がなだらかになる様に仕上げる
◯ネックエンドの角に合わせるデザインでサウンドホールの型を作製
ピックガードの作製
◯作製済みのテンプレートからピックガード材をカット
◯サウンドホール内径の型(基準)をセット
◯ズレ防止とハンドル代わりにボルトで固定しておく
◯材をMDFで挟んで固定
◯下段テンプレートに沿ってベアリングビットで切削
◯上段MDF板を取り外しスクレイパーでおおまかにエッジのベベルを切削
◯バフで仕上げる
◯各部形状の確認
◯サウンドホールをサークルカッターにてカット
ピックガードの接着
◯接着面をバフがけ
◯テンプレートを利用して接着後クランプして静着
◯接着完了
調整
◯コントローラーの再接着
◯フレットの研磨
◯弦を取り付けて保護シールを剥がす
完了
久しぶりに手作業での成型になりましたので時間がかかってしまいましたがかなり目標のデザインに近づけることが出来たと思います。
ピックガードの形状は少し修正したことで精悍なイメージになったかと思います。