Gibson LP Signature 70's

70年代のLP Signature。
もともと高さの低いフレットですがメインギターとして使用頻度がとても高いとの事。
ネック周辺の消耗が激しくフレット交換をはじめ全体の調整となりました。

フレット交換

◯フレットの状態
ローフレットを中心に消耗しています。

◯フレットを取り外す

◯指板の状態
こちらの状態も古いGibsonでよく見られます。
指板材の偏った収縮によりハイフレットのRがより大きくなっています。

◯指板調整 画像がありませんがサンディングブロックにて指板を切削。
研磨が完了した状態。

◯調整後の指板の状態 【9.5"（ナット付近）】→【10"（12フレット付近）】→【12"（指板エンド）】
上記の様に指板Rをハイフレットに向けてなだらかに仕上げる（コンパウンドラディアス）。

◯フレット溝の調整

◯フレットプレス

◯研磨後

ナット交換

経過の画像がありませんが、不要な接着剤を取り除き新しいナットを接着・成型します。

その他調整

その他アッセンブリーはすべて取り外して分解・クリーニング・グリスアップ・再組み込み（画像なし）。
ブリッジサドルは一部サビと金属の腐食で可動しませんでしたが、分解後は問題なく調整可能になりました。

完了

調整前と比べ、使用材（メイプルネック）・PUなど含めた独特なアッセンブリーと、すべての特徴が音質により反映されたと思います。
懸念していたアッセンブリーの再ハンダもする事無く、ビンテージ感を損なわずにうまく再生できました。
この先も弾き込んでいただきたいと思います。