Gibson 1962 J-45 TN
状態も音質も印象の良い1998年製J45。
PU取り付けをしないでアコースティックのみでご使用とのこと。
その環境を想定して音質を追い込んでほしいとのご相談でした。
ナットの交換
◯元の状態
◯ナイフを挿し入れて塗膜に切れ込み
◯ナットの取り外し
◯専用のノミで残った接着剤を取り除く
◯専用のヤスリで接着面を整地
◯接着面を整える
◯ナットを新たに成型
◯厚みを切削
◯ラフに成型
◯ナットを接着
◯弦溝を切削
◯指板R【10"R】にあわせて各弦の溝を切削
◯弦溝の切削完了
◯全体を成形して微調整
◯表面を研磨して完了
サドルの交換
◯元の状態
◯サドル材を用意
◯厚みを切削
◯サドルの溝に合う様に成型
◯頂点Rを【9.5"R】に設定して切削
◯弦を取り付けて高さを調整
◯オクターブ位置を罫書く
◯罫書き線に合わせて切削
◯研磨して完了
弦の導出口を調整
◯鍵穴状のブリッジピンホール
◯各穴に消耗がみられる
◯専用のヤスリ
◯切削
◯切削後【画像左】
◯ブリッジピンホールの修正
◯円の外周ではなくテーパーのみ修正
◯修正完了
◯弦取り付け時の導出口の様子
クリーニング
◯フレットのクリーニング
完了
普段エレアコの場合はアンサンブルの邪魔になる帯域はカットする調整ですが今回はまったくの生音ということであるがままの「雑味」を残せたと思います。
イメージしていたカタマリ感のあるスケールの大きな音質になりました。
弾き語りの伴奏時などには頼りになる相棒になるのではと期待しています。