Epiphone Thunderbird
Epiphone Thunderbirdベース
ご自宅でスタンドより落下したとの事。
ヘッドとネックが分離するほどではありませんが亀裂が大きく入っています。
このタイプのヘッドは弦の張力が強いため補強材(スプライン)大きさ・長さが強度を得るため大切になります。
当店での典型的な補強方法をご紹介します。
接着
◯電球をヒーターがわりに割れ部を温めてシリンジで接着剤を流し込む。
◯クランプして圧着
割れてから時間が経ってないため割れ面の繊維の辻褄が合い非常にきれいに修復できました。
補強材のセット
◯補強材(スプライン)を入れるスロットを切削
◯画像のようにナット部がスロットの最深部になるようにジグをセット
◯スロットを2列切削後にRを計測したらすばやくマホガニー材にて補強材を成型する
◯半円形の補強材を木目を合わせながらセット→接着
◯接着剤の硬化後に余分な部位を切削
◯ペグ穴にかかった補強材もリーマーにて切削
補強材の木目の向きなどは音質・強度の両面からいつも悩むところで、場面に応じて変更しながら検証中です。
今のところ強度を優先に考えて繊維を長く取れるようにセットしています。
塗装→完了
◯塗装を剥離したのち部分塗装(画像なし)