GreendaleMusic

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1978年製FenderPB

1978年製のFender PB。

たいへん雰囲気のあるベース。

長年弾き込まれている様子でフレットなど消耗パーツにダメージがありました。

加えてトラスロッドがほぼ調整範囲いっぱいでした。

コンディション

◯ナットは深く磨耗しています

◯フレット交換の前に取り外す

◯ネックの塗装にダメージがあり剥がれやすい状態
◯塗装のリペアはしませんがこれ以上剥がれない様に注意しながらの作業になります

◯トラスロッドがいっぱいに締め込んだ状態でネックが順反り
◯指板調整で修正していきます

フレット交換

◯ヒーターをあてながらフレットを抜く ◯トラスロッドを緩めた状態にセットしておく 画像内、ストレートゲージと指板の中程に隙間ができている事がわかります。

この状態で指板を真っ直ぐに削るとトラスロッドが調整できる状態になります。

ラウンドボードなので指板の両端(ナット側・エンド側)の指板の厚みが薄くなり過ぎない様に気を配ります。

◯指板Rを確認

◯サンディングブロック(7.25"R)で指板を切削

◯目的の指板Rに近づいたところでフレット溝の深さをデプスゲージで確認
◯最終フレットの溝の両端が浅くなっていることがわかります
◯この状態では交換するフレットタング(フレット脚の部分)とサイズが合いません

◯フレットソーで溝の深さを修正

◯さらに指板を切削して微調整
◯ヤスリの番手を細かくして仕上げ

◯指板Rを確認

◯新しいフレットをプレス

◯不要なフレットエンドをカット

◯ベベルカット(斜めカット)

◯フレットすり合わせ 実際には【すり合わせ→研磨】の工程は弦を取り付けて繰り返し行います。

◯フレッの頂点を成型(クラウニング)

◯フレット両端をエッジファイルで面取り(ドレッシング)

◯ゴム砥石で仕上げ

◯フレットの研磨

◯完了

ナット交換

◯ナット溝の修正
◯専用のノミで余分な接着剤を除去

◯牛骨(ブランク)を成型
◯クランプして取り付け

◯フレットの溝切り

◯指板R(7.25")のゲージに合わせる

◯研磨完了

ブリッジ

◯ブリッジを分解
◯各部動作確認をしながらクリーニング
◯弦アースを確認して再組み込み

◯Rゲージを使ってサドルの高さ調整

アッセンブリー

◯各部動作確認
◯ハーネスをまとめながら再組み込み(画像なし)
◯アウトプットジャックの交換 通常ビンテージ楽器は再ハンダした場合に音質の変化がありますのでお客様とのご相談になります。
こちらはすでに一部アッセンブリーの交換があるため実用性を考慮してジャックのみ交換。

完了


弦を取り付けてセットアップ。
唸る様なサウンドとはこの事でしょう。

フレットの高さも十分で演奏性・音程も格段に良くなりました。

気になるネックもトラスロッドが良く効き問題なく調整できます。

新しいベースを手に入れた気分で今後手に取る機会が増えることを期待します。

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